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「おくりびと」から7年・・・・

名古屋・御園座で舞台版「おくりびと」を観劇。映画「おくりびと」からの七年後が描かれます。
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この不況とニッチな納棺師の仕事まで大手が格安で請けるようになりNKエージェンシーはジリ貧、佐々木社長(江本明)と社員の小林大悟(中村勘太郎)は暇をもてあまし気味、男所帯ではイマイチと社員募集を、そこに現れたのは大悟の妻・美香(田中麗奈)。小林家の息子も既に小学校入学をひかえています。
大悟は息子に自身の仕事の話をし辛くオブラートに包んでいたものの弦楽器塾で息子は他の子供達から聞かされ虐められショックを受ける。
大悟と美香は息子を励まし家族の絆が強くなりそんな日々を過すのだが・・・・

ここから先はネタバレありなので記しません。ご興味がある方は劇場に足を運んで下さい。
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田中麗奈さんは以前「夕凪の街、桜の国」で拝見しました。その他テレビのCM等でご活躍ですが僕としては単にカワイイ女の子イメージしかなく大して期待していませんでしたが、この舞台では非常に上手い演技で重要な役者として完成されていました。(確か映画「おくりびと」でも美香役の広末涼子さんも最高の演技で日本アカデミー賞を取りましたね。)
江本明さんは流石に劇団出身だけあり本領発揮!テレビや映画ではブツブツとかくぜつが悪く不明瞭な演技をしていますが舞台上ではマッタク違いました。アドリブも多く自然で、劇場内に声が通る、意外でした。
中村勘太郎さんは歌舞伎役者としてのノリでの演技で一生懸命さは痛いほど伝わりますが、チョット他の役者達と比べると浮いていたようです。
真野響子さんは相変わらずの美貌!演技も上手く魅了されます。僕が若かりし頃は憧れのマドンナでしたがちょっこしおばさん体型になっていたのはご愛嬌。美女もおばさんになるのね。ヤッパリ!!

この舞台の演出と美術は非常に凝っており観客を飽きさせず140分間の芝居は一瞬にして終わりました。
この様な演劇はドンドン皆さん足を運んで頂いて演劇文化が続いて行く事を望みます。
それには開演時間をもう少し遅くするとか、経費が掛かる長期公演を止めるような努力が必要と感じます。
実際、普段はテレビや映画でしか接する事が出来ない役者さん達の演技を目の前で観る事が出来る幸せはありません。
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by yonosuke55 | 2010-06-17 11:51 | 観る

くよくよしとらんで朗らかにやっとればいいんですよ~

NHK朝ドラマ「ゲゲゲの女房」先週の-父の上京-編にはこれまで以上に毎朝感涙!!
涙は出っ放しですが心が暖かくほんわかする涙なので・・・・何度観ても良いのですよ~
特に先週土曜日放映分は今までの中では最高の出来でした。

布美枝さんと源兵衛オヤジが別れ際に交わすセリフ。
「お父さん。
お金はないけど、わたし、毎日笑って暮らしとるよ。」

「40年50年と連れ添ううちには、ええ時も悪い時もある。ええ時は誰でもうまくやれる。悪い時にこそ人間の値打ちが出る」

まだちょっこし布美枝さん役の松下奈緒さんの演技がイマイチかも、ですがそれでこそこのドラマは上手く生きているようです。ゲゲゲの茂さんと布美枝さんの同居生活していてもプラトニックな関係みたいな雰囲気も良いですねぇ~
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数年前の大傑作「ちりとてちん」ほどではないにせよ脚本が良くて心に暖かく響くセリフが多いのです。
今週の村井家は大波乱みたいですが果たしてどうなる事やら・・・・・

茂さん役の向井理さんは「新参者」にも出演していますが良い感じの俳優さんですね。
これから楽しみ~
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by yonosuke55 | 2010-05-24 19:40 | 観る

若宮大祭

毎年五月の十五、十六日は我街の氏神様である若宮八幡社の大祭です。今年は我町内が山車を曳く当番、その上名古屋開府400年を記念しての行事で大いに盛り上がりました。
数十年ぶりに名古屋の繁華街である住吉町で山車が曳かれました。天気も上々で観光客や道行く人々が多く携帯やカメラで写真を撮っていました。
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我々はタラタラ綱を曳くだけですが、彼ら「かじ方さん」が居なければ六トンもある山車は微動だもしません。カッコ良いのですよね~若ければ参加してみたい役です。

父親や祖父がこの祭りに毎年入れ込んでいましたし世話役もしていたのは知っていましたし、僕が子供の頃は自身も祭りに対しては思い入れや楽しみも人一倍ありましたが、いつの頃かマッタク頭の中から消えていました。昨年から町内の役員を仰せつかったり積極的に参加しなければならない事が多くなり今回の祭りの山車曳き役を探したりと、それはそれで楽しませてもらいました。
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僕は奉曳の列に数十年ぶりに加わりましたが、山車が住吉町に入ると僕の店前に止まり先月他界した僕の父親のためにからくりとお囃子をして頂いたのにはウルウルと感激で言葉もありません。お祭り関係者の皆様には大変感謝しております。
しかし、父親や祖父が残したものは余りにも大きく、それに今頃になりようやく気付くとはトホホ・・・・何とも悲しく寂しい心境であります。

日本の伝統文化を守り引き継いで行くのは並大抵のことではありません。
芸者さんからも同様な事を聞き、「私たちの仕事を守ってね❤」と甘~い言葉に誘われて次回お座敷に呼ぶ約束までしてしまったバカ旦那なのであります。
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あぁ~~また散財だぁ~
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by yonosuke55 | 2010-05-16 23:21 | 観る

花形歌舞伎

あ~・・・・今まで数々の演劇(特にミュージカルや猿之助歌舞伎)に足を運んでいましたが、一体あれは何だったのでしょうか。根底から覆されました。
今から数十年前、二度ほど歌舞伎を鑑賞に行きましたが、なにせ若く人生無知で世の見聞など僅かな状況でした。勿論、今現在でも無知ではありますが・・・・・

太鼓の音がなり定式幕が引かれると同時に舞台は絢爛豪華な色彩の日本の美がありました。花道からは眩いばかりの衣装を纏った役者が現れ見得を。

長唄と常磐津の歌詞は殆ど理解できませんし、役者のセリフも三割がたは不明瞭!現代的な口語で喋っているのではないですしマイクで取っている訳ではないので聞き辛いですね。

今回、僕が観た演目は
「夏祭浪速鑑」
元禄年間に泉州堺で起こった舅殺しを題材で侠客が活躍する上方の世話物。全九段のうち舞台で取り上げられているのは三段目、六段目、七段目。
主人公は侠客の団七九郎兵衛。序幕「住吉鳥居前の場」では、団七が牢から出所し、団七をひいきにしてきた老侠客の三婦や女房のお梶が出迎えにくるくだりで、むさい姿の団七が床屋にいってスカッとした格好で登場する見事な演出です。このあと三婦や徳兵衛の女房お辰が侠気を表す「難波三婦内の場」から、眼目の舅殺しとなる大詰「長町裏の場」へと。本水本泥を使った殺しの場は一番の見せ場でリアルで鬼気迫る演技です。

「蜘蛛絲梓弦」
描かれるのは源頼光とその家臣である四天王による大江山の鬼退治と葛城山の土蜘蛛退治を題材にした内もの。御園座で上演されるのは昭和十四年以来、実に七十一年ぶりだそうです。
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舞台は頼光の館。頼光が病で伏しているところへ、どこからともなく童が現れ、寝所へ入ろうとする場面から始まり、これをとがめられて蜘蛛の糸を投げて姿を消し、さらに薬売り、番頭新造、座頭と手をかえ品をかえて登場。常磐津、長唄の掛け合いで舞台上も華やかな変化を見せます。そして最後には隈取りをした蜘蛛の精と頼光との大立廻りとなります。
これは一人の役者が早替わりで何役もこなすそのスピーディーでパワフルな舞台でした。

今公演は歌舞伎の若手役者が中心になっての舞台でしたが、若手でもこれだけの迫力とオーラ!では大御所ともなると果たして・・・・・
今秋には名古屋・御園座に吉例顔見世歌舞伎がかかります何としても足を運びたいものです。
お金貯めなくちゃねぇ~~。
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by yonosuke55 | 2010-05-11 11:51 | 観る

「ありがと~う」のまなざし

朝の連続ドラマ「ゲゲゲの女房」は毎朝欠かさず二回観ています。
お話の少し前後のシーンが流され主題歌が流れます。「ありがと~う♪♪」と歌が始まるのが何ともいえずグットです。

村井布美枝(松下奈緒)が結婚してからは更にストーリーに愛情が入って、その上先週からは貸本屋の女主人(松坂慶子)が現れてドラマに深みが増しました。松坂慶子は何ともほのぼのした愛情のまなざしで市井の人々を見るところが上手いです。

毎回涙、涙。。。

現代社会は情報、宣伝、仕事と自分を取り巻くものが多すぎるように思います。このドラマの昭和三十年代ってのが日本人の美しさが残っていた最後の時期かも知れません。
オリンピックや万博を経て成長した今があるのですが、確かに多くの人が裕福になり持ち物も増えました。しかし失った見えないものの方がはるかに多いような気がします。

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父親役の大杉連も良い味出した演技でしたが、最近は見かけなくなって少し残念です。
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by yonosuke55 | 2010-05-04 15:39 | 観る

敗犬女王

BS日テレで放送している「敗犬女王」に夢中!!
歯に衣着せないこの直接的な題名が台湾らしいです。
新聞のBSテレビ案内欄など殆ど目を通さないので知りませんでしたが昨年末頃から放映していたとの事。先日レンタル店へ行ったらこのDVDが入荷していたので早速借りました。この黄金週間は「敗犬女王」三昧ですね。
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最初の頃をマッタク観ていませんでしたから主人公(敗犬女王ことシュアン)の人柄がイマイチよく理解できませんでしたが、この度DVDで第一話から観たらスゴイ女性でした。
性格も意地も悪いは社内でも友人にも(良くも悪くも)一目置かれる存在なのであります。
確かにこのようなタイプの女性は我々の隣りにもいますな。
そんなシュアンが色々と波乱を巻き起こし最後はハッピー(でしょう!台湾ラブコメディですから)

しっかし!これ観ていると女性がトコトン嫌いになります。僕は自他共に認める大の女性好きではありましたが洗礼を受けたおかげかこのドラマのおかげか分りませんが、今では女性嫌いになってしまいました。
まぁ、誰も信用してくれませんが・・・・ホントです。

台湾では高視聴率を記録したラブコメディですが我国の女性にはウケないかも知れません。敗犬シュアン女王に向かって飛び出す友人や同僚からの罵詈雑言は未婚女性にとっては強烈です。我が家でも面白がって観ているのは僕のみ。シュアン役のシェリル・ヤン(楊謹華)がカワイイ♪♪
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by yonosuke55 | 2010-05-01 17:58 | 観る

話題作、シャッターアイランド

謎探し映画としての話題作だけありこの映画評はネット上でも賛否両論、色々と書かれています。
テレビや映画館での行き過ぎたプロモーションのお陰で大変安っぽくなっていますが実際には結構深い映画でありました。本編が始まる直前までも謎解きを煽っています。(これには閉口しました。)

無駄なシーンやカットが多いとか、結末が直ぐに判るとか観終わった方々は言っているようですが、所詮は映画なのであります。非現実を作り上げ映像にししている訳です。ストーリーと大して関係のないカットだってあってしかるべき、映像的に、映画としてキレイだったら良いのではないでしょうか。
随所に現れる殺人や残酷なシーンも美しく幻想的に撮ってありそれなりに映画としては楽しめました。
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僕が映画の中で一番気に入っているシーンです。

映画の舞台は50年代初頭の米国ですが近年の我国における社会問題や家庭内の精神構造の問題点がストーリーの主題になっているようで根底にあるものには深い恐怖が隠されています。

「タイタニック」ではラブラブで有頂天になり船酔いなど皆無だったディカプリオ様、この映画ではヒドイ船酔いでゲロゲロ吐いているシーンから始まります。全編は観客の恐怖を煽る音楽と映像が続いていきます。結末は明かしませんが、僕としてはあと二転三転として何がどうなのかサッパリ判らないくらいにして欲しかったような気がします。

しかし!マーチィン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオのコンビはこれで4作目。どの映画も非常にテンション高くて楽しめます。

「シャッターアイランド」公式サイト
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by yonosuke55 | 2010-04-26 19:12 | 観る

ウディ・アレンの夢と犯罪

イギリスの労働階級の若者二人がささやかな夢を抱き、夢に向かうために自分や家族までもが危うい世界に入って行ってしまう。

そんな人生の悲喜劇を上等に描いている映画でした。

ひょんな事から自分の夢が膨らみドンドンと嘘や借金を積み重ね苦境の人生になるのは現実にもよく耳にすることです。
ヒトは悲しいほどに滑稽なのであります。
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この映画のポスターがヨットに乗った兄弟の素敵な写真だったので久しく観に行くことがなかったウデイ・アレンの映画に足を運びました。
お喋りが多い台詞まわしは相変わらず健在、全編は40年代のミステリー映画の意匠によって創られており彼の映画好きが窺われます。

人生の怖さと脆さが上手く表現されて僕としては何だか悲しくて切ない映画で・・・・
上質なミステリー小説のようでした。
しかし!題名に「ウディ・アレンの・・・」と付けるのは如何なものでしょう。
何だか安っぽい感じですね。

「ウディ・アレンの夢と犯罪」公式サイト
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by yonosuke55 | 2010-04-18 22:35 | 観る

レベッカ

東宝ミュージカルの「レベッカ」を観てまいりました。
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大塚ちひろ、山口祐一郎、涼風真世の三人が主演。涼風真世はシルビア・グラフとのダブルキャスト、僕の時は涼風サンでした。何度もシルビア・グラフのダブルキャストでのミュージカルを観に行きましたが中々シルビアさんには巡り合えず次回は必ず観たいと思う次第なのであります。

大塚ちひろサンは数年前の「シンデレラ」の主役の時以来の再会。一段と歌唱力も演技力も増し日本のミュージカル界を引っ張る若手女優の一人ですね。

涼風真世サンの今回の役は珍しく悪役的でありますが今まで以上に歌唱力が増し存在感もありこの劇の重要なファクターでした。

山口祐一郎サンは祐一郎ファンには申し訳ありませんが、今回の役は適任ではなかったのではないでしょうか、もっともこのストーリー自体に彼の本領を発揮できる機会がなく難しい役でしたが、何だか歌唱力も演技力もイマイチ数年前より格段に落ちてきているような気がします。
昨年の「レ・ミゼラブル」でも同様だったような・・・・

さて、「レベッカ」。アルフレッド・ヒチコック佳作であります。
前妻(レベッカ)の影が色濃く残る邸宅に嫁いできた「わたし」が影に悩まされながらも気丈に愛を貫き、晴れて幸せな日々を送ることが出来るまでを描いたメロドラマミステリーです。
男の僕からは非常に「わたし」と旦那に都合よくストーリーが進行して行き何だか馬鹿らしいのであります。
ネタばれですが、旦那は前妻を死に追いやったにもかかわらず、新しい若い女性とらラブラブな新生活を送るという結末はいかにも単純!!
「わたし」はともかく旦那には罰は与えられないのか??

ミュージカルとしては難しい題材な上、日本語訳の歌詞では非常に不自然。
失敗作としか言いようがありません。
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by yonosuke55 | 2010-03-21 09:30 | 観る

ジョン・ガブリエルと呼ばれた男

我儘に自身の夢を追い続け結果、絶望的な状況に落ち、今だ夢を諦めきれない男ジョン・ガブリエル・ボルクマン。彼をめぐり絶望的な状況から愛を慈しみに変えた一人の女と愛を憎しみに変えた一人の女、そして夢を失った一人の男、この四人の愛と憎しみの人生が複雑に絡み合うある一夜を描いた物語。
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一幕。
真冬の荒野に建つ別荘一階には双子の老姉妹。生涯二人は、一人の男を奪い合った。
今は、かつて愛した男の息子を奪い合う。

二幕。
別荘二階には、頂点を目指しすべてを失った男と、僅かな夢も愛も手に入れることなく生きてきた男が二人。二人は世界の果てに取り残されている。
しかしそれでも二人はお互いの夢に向かうことを妥協はしない。

三幕。
決して顔も見ない、口もきかないと誓った女がジョン・ガブリエルに投げつける毒。

四幕。
四人は寒風吹きすさぶ原野へ。
果たして、ジョン・ガブリエル・ボルクマンは自分の人生にどのように決着をつけるか。
愛した男を前にし双子の姉妹は・・・・
友情厚き男はどのように彼と対峙するのか。
誰も一切を譲らない。
原野には辛辣な言葉が次々に繰り出される。
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原作はイプセン、今回の台本は森鴎外訳に習って書かれたそうである。
主演の仲代達矢のオーラには圧倒されたが、それぞれの愛の形が異なった四人を上手くまとめあげ舞台に仕立てているのには驚きである。
久々に本物の演劇を観、感じることができた。
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by yonosuke55 | 2010-03-15 14:13 | 観る