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忠臣蔵

名古屋・御園座で公演中の松平健さんの「忠臣蔵」を観劇。
今まで色々な忠臣蔵の映画やドラマ、舞台を観てまいりましたが、これほどまで忠臣蔵関係者の個人的人情を投影したものがあったでしょうか。

大石内蔵助に関わる人々のドラマにもならないささやかなる日常の数分を切り刻んだ小話が脈絡も無く延々と続いた約二時間の公演中、強力な睡魔との戦いに何度負けた事でしょう。しかし、僕はすべての小細工話も最後の討ち入り場面で「あっ!そうか~ぁ。だからああだったのね!」を期待してました。
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二幕の長編を何とか熟睡することなく頑張った僕が最後に観た場面は四十七士の集合でもなく雪降る討ち入りでもなく吉良を討ち取った場面でもありません。
なんと既に討ち入りも終わり桜の舞い散る舞台上に白装束の大石内蔵助以下十名ほどが吉良藩藩士から謝罪を受け、してやったりと充実した気持ちで切腹に向う内蔵助の姿でした。

演劇として盛り上がりも落ちもない、涙も笑いも同情もない、果たしてこの二時間は何だったの?酷暑しのぎにエアコンが効いた場所で軽い居眠りタイムだったのかしらん・・・・・

劇も終わり幕が上がり極めつけマツケン歌謡ショーその名も「唄う絵草紙」。
勿論、締めは「マツケンサンバ」ロングバージョン。
法外なお金を使って僕の感覚としてはマッタク理解不能の豪華絢爛悪趣味衣装と大道具。
「かっこいい」とか「美意識」と言うものは主観の問題なので甲乙つける事は出来ません。
彼独特の美意識をひけらかしているのか?元の奥様は何処に惚れたのでしょうか?僕にはサッパリ判らない事ばかりでした。
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まぁ、「楽しければ何でもアリだ!」と開き直るのもこのご時世、最も我々庶民の思いを代弁しているのかも知れません。
by yonosuke55 | 2010-09-07 16:21 | 観る
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